世界遺産登録記念 富士山滑降
無い・・・
いつも通り前日の晩に用意を始めたが、いくら探しても見つからないピッケル。
部室状態な趣味部屋をくまなく探すが自転車に偏ったパーツが散乱し捜索は熾烈を極めた。
で結局なかった。
この時期でも富士山頂付近はアイスバーンになっており三種の神器は欠かせない。
富士で滑落すれば巨大な滑り台を人形の様に転がりひとたまりも無い。
アイゼンは見つかったのでまぁ何とかなるだろうとアバウトな思考回路が勝りそのまま就寝。
AM4:00にO崎さんが迎えに来てくれる段取りだったが、目を覚ましたら3:50!!
とりあえず板とブーツを外に出して起きてる事をアピール。
トイレしながら朝飯食べながら顔を洗いながらコーヒーを淹れる。
なんとか間に合い高速に乗る。
富士スバルラインから北斜面狙いで6:30に登山開始。
久々のバックカントリーにうきうきな奴。
ほとんど前を見ずに先行者の足跡をトレースしていると
「プラピさんそこキツクナイ?」とO崎さんに言われまわりをみると
確かにアイゼンでグリップできるか微妙なラインを通っていた。
下をみると脚がすくんでしまう程の一枚バーン。
ここでちょっと腰が引けてしまいO崎サンに先頭を代わってもらう。
しばらくすると雪面がアイスバーンに変化して決断を迫られる。
アイゼンの爪は蹴りこめば入っていくがストックが刺さらない。
仮に45°の斜面でバランスを崩すことになればボロ雑巾確定。
「やはりピッケルは要ったか」
不安定な斜面でO崎さんとどうするか話し合う。
O崎サンは車までピッケルをも持ってきてはいたが、もし敗退するならぷらぴさんと一緒に降りると決めて車に置いてきた。
「ほんま申し訳ない」心の中でツイッター。
と同時に岳の名言を思い出した「富士山に行ったんだね」
私が解釈するに頂上を踏まなくても山は山。山全体を楽しむのがナイスミドルの遊び方。
引き返すことに決定したがココではスキーを履けないので
とりあえず斜め前方に見える8合目の小屋でスキーを履くことにするが
アイスバーンは相変わらずストックが刺さらない。
滑落のよくあるパターンとしてズボンのすそに爪を引っ掛けて転び滑り台って事がよくある。
爪は氷面をしっかり捉えている。
一歩一歩丁寧に歩く。久々にヒリヒリと高度を感じながら綱渡り。
時折、子供の顔が浮かんでくるが何故か変顔。。。
なんとか8合目(3200m)に到着
休憩兼スキーに履き替え。
ガスってくるとかなり寒い。相棒のO崎さんも震えている。
天気の回復を待ってドロップイン!!
さっきまでの及び腰はすっとんで水を得た魚のように巨大なバーンを泳ぎ捲くる「チモキィー」
今シーズンの最後を締めくくるにふさわしい滑降になりました。
が今頃になって山頂まで行けなかったことに後悔。
これ毎年の恒例行事にしたい今日この頃